ケーブルの塩害対策に必要な物

ケーブルとは、綱や鋼索や電線の総称ですが、絶縁体でおおった電線を束ねて、丈夫な外装をしたものである被覆電線を指す場合が多いと言えます。

電力輸送用と電気通信用に大別されますが、地中や海底などに敷設されるのが普通です。このため、環境からの影響を受けて、経年劣化していくのはもちろんです。ケーブルの劣化原因として考えられるのは、過電圧や過電流のような電気的要因、浸水による物理的電気的要因、衝撃や屈曲伸展の結果の機械的要因、温度変化での熱的要因、薬品などの化学的要因、紫外線や塩分付着による物性低下の要因、ネズミやシロアリやカビなどの生物的要因が挙げられます。

中でも、島嶼部や沿岸部の海水や潮風による塩害は多く見られる自然的な劣化要因と言えましょう。様々な原因で被覆に入ったクラックから塩水が入ることによって電線自体が劣化したり、微小な漏電が起こる事によってさらに劣化が進むためです。塩害は、融雪剤や凍結防止剤として塩化カルシウムを用いる降雪地域でも起こることが知られています。また、ケーブル自体の劣化だけでなく、端子に塩水がつくことによる漏電も多く見られます。

屋外にあっても雨水で洗い流されずに塩分が残り、端末部分に染み込むのです。このことから、塩害が危惧される地域では、耐塩性のある被覆や塗装をほどこすことや端子やケーブルヘッド、ケーブルラックなどの耐塩性も向上させるため、特殊なテープで養生するなどの対策が必要となります。

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